小清水町とは

koshimizu

 


小清水町との出会い

平成22年(2010年)9月3日、英彦山めんべい工場の当時の浦田工場長からの電話は

「馬鈴薯澱粉(※ばれいしょでんぷん) がありません!社長、何とかしてください!」

悲痛な叫び声であった。(※国産じゃがいもを使った片栗粉)

「価格も上がっている!品物はない!どうすればいいですか!」

「新物は10月末にしか出来ないと言うのです。それまでめんべいは作れません。注文はどんどんきているので毎日が不安で、夜も眠れないんです。あちこちすべて探しましたが、どこも持たんのです。」

「このめんべいは北海道のジャガイモを使ったデンプンでないと良いせんべいが出来ないのです。」

と切々と訴えてきます。訴えは毎日続きました。めんべいが作れないと重要な販売先に賠償責任を取らなければなりません。他社も割高でどこを探してもない!

「ああ神様、助けて下さい!」

こんなに困ったことはありません。

「早くデンプンを探してください!もうあと少ししか在庫がありません」

と泣き声を出していました。


 

辛子めんたい 私共の会社は明治42年(1909年)食用油の製造からスタートしました。

時代の移り変わりで総合食品問屋へ転身し、取扱商品の一つである調味料が縁で昭和48年(1973年)辛子めんたい福太郎を作ることになりました。
 今までの酒の肴としての辛いめんたいではなく、女性やお子さまがご飯のおかずに食べられるめんたいを作り始めました。
 昭和50年博多に新幹線が開通すると、辛子めんたいの売り上げはうなぎのぼりになり、博多の名物土産は、辛子めんたいと言われるようになったのです。

ところが10年前くらいから、常温で持って帰ることができるお菓子が主流となり、辛子めんたいの売上は少しずつ減少し始めていました。
私どもは、常温で持って帰ることができる、めんたいの土産はできないかと考えました。海の幸の旨味をふんだんに入れて、めんたいのお菓子を作ることにしたのです。

 発売までに8ヵ月もかかりましたが、どなたにも好まれる美味しい味が出来ました。

商品名は、めんたいせんべいを縮め「めんべい」と名づけました。おかげさまで、「めんべい」は口コミでどんどん広がっていき、今では大きな売上となり、生産が追い付かないような勢いで売れていました。

めんべい

 そんな中、NHKラジオで夜中の2時頃、北海道小清水町の地域活性化団体「これぞ!小清水」が、町おこしのために大きなデンプン団子を、たたみ一畳作って応募したら、ギネスブックにのったという放送が流れました。夜通しラジオを付けて寝る習慣の当時の社長山口毅はそれを聞いて、

「えっ、そんなもったいないことをしている」

と、翌朝すぐにNHKへ問い合わせて、その小清水町の農協に、電話をしたのです。

その時は、みんなデンプンがなく困っていたため、多くの人が小清水町へ電話をかけてきていたそうです。
余分なデンプンがあるなら分けてほしいという皆の要望に対して

「品物のデンプンはありません」

と断っていたそうです。その中の一人だった山口毅だけが「是非一度私の話を聞いてください」とあまりにも熱心にお願いするので、では一度会って聞いてみようと言って頂きました。

 

北海道小清水 2月の一番寒いときに、北海道小清水町へ単身で行って実情を話したのです。自然が豊かだけれど過疎の地です。町長さんをはじめ、皆さんが「北海道小清水へ来てくれませんか」と言ってくれました。

山口社長はその想いに感動し、小清水への工場進出を決めたのです。

小清水ではデンプンの確保も約束してくださいました。

 仮契約の日、町民の方が全員集まった中で、山口毅は小清水に来る意気込みと、胸の内をさらけ出して話をしました。町民の皆さんは、心から喜んで感動し、私共を受け入れてくれたのです。

 

子供達は、3月の卒業式までその小学校へ通い、思い出を残しました。卒業の日、子供達は自分達の愛した学校が、「めんべい」の工場になることを聞いて、本当に悲しく、がっかりした様子でした。

 

 

 それを知り、子供たちを集めて、この小清水に来て、美味しいものを作ろうと思っている心の内を話しました。

「私は、お金儲けのためにこの学校を買ったのではありません。この美しい空、景色、畑を愛しています。大事にしていくことがふるさとを守ること、そして、ここがこんなに素晴らしいことを知って、多くの人が集まって下さることが、町が元気になっていくことだと思いました。私達は、子供達の皆さんと一緒になって楽しく美しい町をつくり、小清水のじゃがいもで出来た、美味しいお菓子を作りたいという夢を、実現させたいと思うので協力してください」

と熱く語りました。

 子供達は、その話を聞いて感想文を書き、福岡の本社に送ってくれたのです。

 

 

とみんなが思ってくれたのです。本当に素晴らしい出会いでした。
 平成23年3月の卒業式を終えると同時に、小清水町の、かがやける星を育てるべく建てられた北陽小学校は、廃校となりました。
 そして4月、本契約のため、再度北海道へ行き、そこで(株)山口油屋福太郎へ、デンプンを最優先で出しますとの確約を得たのです。
この御恩と御縁に心から感激し、めんべいを欠品することなく、皆様にお届け出来る喜びをかみしめました。

ほんの小さなきっかけでこんなにも大きな御縁になり、平成25年夏には小清水町に新しい工場が建ち、本格始動することにもなりました。

今後は小清水町に恩返しをして参りたいと考えています。

 

 

小清水北陽工場周辺情報

小清水町は自然環境や景観が自慢の今注目の観光スポットです。
道の駅、温泉保養地、キャンプ場といったさまざまな施設があり、熱気球、小清水原生花園、濤沸湖(とうふつこ)などを求めて外国人観光客も多い地域です。

 

 小清水原生花園
 平成16年に「北海道遺産」に登録された小清水原生花園は色鮮やかな花たちが咲く、自然の花畑です。オホーツク海と濤沸湖の間に位置しており、6月から8月にかけて、約40種類の花たちが訪れる人を楽しませてくれます。

場所:〒099-3452
   北海道斜里郡小清水町浜小清水217

 

 

 

 濤沸湖
 西側で海とつながっている為、海水と淡水が混ざり合う汽水湖となっています。平成17年にはラムサール条約指定登録湿地に登録され、外国からも観光客が訪れています。多くの野鳥が飛来することでも有名で、年間250種類もの野鳥が観察できます。また、湖畔には原生花園があり、牛や馬が放牧されていたりと、独特な風景が広がっています。

 

 

 

 ゆりの郷こしみず リリーパーク
 開園期間は毎年7月中旬から9月上旬くらいまで。 約13ヘクタールの園地内に世界中の100品種以上・700万輪の色とりどりの「ゆり」が色鮮やかに広がり、辺り一面が「ゆり」で覆いつくされます。開園中は花が次々と咲く為、いつでも新鮮な風景です。

場所:〒099-3623
   北海道斜里郡小清水町2区

 

 

 

 ハイランド小清水725
 標高1,000mの「藻琴山」の中腹、725mの位置にあり、北海道東部の雄大な景観を一気に見渡すことができる絶景ポイントです。中では地元の食材を使ったお食事や軽飲食を楽しみながら絶景を堪能できます。また、「藻琴山」の登山口にもなっています。

場所:〒099-3605
   北海道斜里郡小清水町字もこと山1番地

 

お問い合わせ小清水町産業課商工観光係
TEL:0152-62-4481

※4か所ともお問い合わせ先は同じです。

 

小清水町イベント
2月

 

 
小清水屋台村
小清水ならではの料理を提供する屋台村や巨大な鉄板で世界一の「デンプン団子」作りにチャレンジしました。

 

 

 

 
オホーツク小清水流氷バルーンフェスティバル
日本で唯一上空から真っ白な見渡すかぎりの「銀世界」と、オホーツク海を覆いつくす「流氷」をダブルで楽しめるイベントです。

 

7月初旬

 

 
じゃがいもフェスティバル
特産物の「じゃがいも」にちなんだアトラクションを中心に行われます。イベントの最後は花火大会で締めくくります。
2013.7.18
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2016.4.25
チーズインパフ

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